1 鼻息荒く奮闘中
手をつなごうアジアでは、この夏、スリランカでアートワークショップを行うこと予定しています。
現在、キャンプファイヤーでクラウドファンディングも実施しています(手をつなごうアジア キャンプファイヤーで検索お願いします。)。是非、ご協力をお願いします。今回の活動は、手をつなごうアジア発足後、初めての大きな海外で行う活動ということで、メンバー一同、鼻息荒く頑張っています。
2 絵は万能な共通言語
海外でボランティアをしていると言うと、「現地語を話せるの」とよく聞かれます。実は恥ずかしながら私は現地語はおろか、英語も満足に話せません。物を買ったり、バスに乗ったりくらいの英語はなんとかできるようになりましたが、大事な話などではもちろん話せないので、現地で通訳を雇ったりしています。
私は学生の頃、英語は苦手な科目の一つでした。中学校1年の第1学期の中間試験A~Zのアルファベットを書くだけの簡単な試験でまさかの落第点を取ってからどうも苦手意識が拭えません。あと中学校での初恋の相手が英語が大得意で劣等感を持っていたということもあったかもしれません。
そんな私ですから、海外ボランティアを始めた当初は、なかなかコミュニケーションを取れずに苦労しました。そんな時に拠り所としたのが「絵」でした。後になって、コミュニケーションには、言語情報7%、聴覚情報38%、資格情報55%というメラビアンの法則なるものを知るのですが、この時はそんなことも知らず、ただ一生懸命に絵を描き、ボディランゲージをして何とか現地の人とコミュニケーションを取っていました。例えば、空港に行きたいと伝えるのであれば飛行機の絵を描いてここに行きたいと手振り身振り。子供たちを笑わせたいと思えば、ドラえもんの絵を描いて、その絵を持ってダンスなどしていました。しかし、その時の私は絵の持つ共通言語として能力を実感しました。
3 アートワークショップという魔法
そんな共通言語である絵を描くことによって、多くの子供たちが自分たちの身近な物を表現します。そこには絵が上手い下手ということは関係ありません。一人で上手い絵を描くにはその絵は大き過ぎます。みんなの協力がなければ完成できません。何の制約もなく、上下関係もない、そんな時間を魔法のようにこのワークショップは作ることができます。
4 アートワークショップの可能性
子供たちがそうして描いた絵を別の地域の人々が見ます。感動する人もいれば、何も思わない人もいるでしょう。しかし、それでもその絵は一つの絵として見た人に伝わっていきます。そうして、その絵が伝えられた地域でも同じように絵を描いてみる。その絵は新たな絵へと繋がっていくことができます。こうして多くの地域の人たちがこの試みに参加していただければ、多くの人たちと繋がることができます。さらには、やがてはインターネット上に広げられた1枚の特大の画用紙の上に多くの地域のみんなが自由に等しく大きな1つの絵を描くことだってできるはずです。その時のテーマはなんでしょう。「あなたの住んでいるこの地球で自慢できるのはどんなところ?」かも知れません。みんなはどう答えるのでしょうね。私は今60歳を超えました。その答えを聞くことはないかも知れません。しかし、このアートワークショップにはそんな可能性が潜んでいると私たちは信じています。何年かかるかわかりませんが、そんな未来に希望も持って今を生きたいと思います。
5 私たちの願い
私たちは、このアートワークショップをこれからいろんな地域で実施していきたいと思っています。多くの子供たちを繋げていきたい、誰でもが協力することの素晴らしさ、そして自由を平等を感じられるように。
そんな願いの最初の一歩が、今回のスリランカでのアートワークショップです。